Rhapsody in Yellow

音楽雑談をメインにしたブログ。

Category: 1994年


90年代にリリースしたシングルナンバーを1日1曲レビューしていきます。

本日のナンバーはこちら。

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ゆずれない願い / 田村直美
1994年11月9日リリース
最高位:7位、売上:109.2万枚

色褪せない心の地図
光にかざそう

日本が世界に誇れるカルチャーといえば、アニメが挙がるだろう。
今や若者のトレンドの中心にあるアニメだが、それを彩るアニメソングにもヒット作が多い。
近年は、大物アーティストが提供したり、声優が歌った作品が人気になったりと、形はさまざまだ。

今日は、90年代にアニメタイアップになり、ミリオンヒットを記録した曲を取り上げる。

田村直美は1994年にソロデビューした女性シンガーソングライター。
それ以前はロックバンド「PEARL」のボーカルとして、1987年から活動していた。

彼女の最大ヒットソングと言えば「ゆずれない願い」だ。
1994年11月にリリースされ、アニメ「魔法騎士レイヤーズ」のオープニングテーマ曲に起用された。
この前作「永遠の一秒」で初のTOP10入りを果たして、人気上昇中の時期での発表だった。
翌95年にわたりロングヒットとなり、最終的にはミリオンセールスとなった。

広がりのあるキャッチーな歌メロや、ポップなバンドサウンドが痛快に響く、アッパーチューンに仕上がっている。
パワフルな彼女の歌声は、明るい気分にさせてくれる軽快なアレンジにぴったりハマっていて、耳に残る作品になった。
アニメ人気も勿論あったが、それ以上に曲のパンチがあったことも、ヒットの要因と言える。

今月でこの「ゆずれない願い」からリリース25周年を迎え、記念ライブを行った彼女。
現在も衰えずにエネルギッシュな歌声を聴かせてくれている。

ゆずれない願い
カテゴリ: ロック




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月ひとしずく / 小泉今日子
1994年11月14日リリース
最高位:7位、売上:23.0万枚

何を言う 何も言うな
今夜の月もきれいだね

アイドルの歴史を語る上で、「花の82年組」のキーワードは欠かせない。
1982年デビューのアイドルが豊作だったことから、その呼称がつけられている。

今日は、その「花の82年組」の中でも、長きに渡り活躍しているアイドルの曲を取り上げる。

小泉今日子は1982年にデビューしたアイドル歌手。
83年の「春風の誘惑」で初のTOP10入りを果たし、同年「艶姿ナミダ娘」でTOP3入り、翌84年には「渚のはいから人魚」で初の首位を獲得し、人気を不動のものにした。
以降も「ヤマトナデシコ七変化」(84年)、「スターダスト・メモリー」(84年)、「なんてったってアイドル」(85年)、「木枯らしに抱かれて」(86年)、「学園天国」(89年)といったヒットを生み出してきた。
アイドル氷河期になった90年代に入っても、ミリオンヒットとなった「あなたに会えてよかった」(91年)をはじめ、「優しい雨」(93年)、「My Sweet Home」(94年)といった大ヒット作を生み出してきた。
また、女優としても人気作に多数出演し、近年ではNHKの連ドラ「あまちゃん」で好演し、役名で発表した「潮騒のメモリー」(13年)も大ヒットとなった。

「月ひとしずく」は1994年11月にリリース。
彼女自身も出演したドラマ「僕が彼女に、借金をした理由。」の主題歌に起用された。
後にPUFFYの「アジアの純真」といったミリオン作を生み出す、井上陽水と奥田民生による共作で生まれた(作詞には小泉自身も参加)。
独特な浮遊感のあるコード進行に、彼女のいい意味で脱力した歌声がマッチしたミディアムロックナンバーに仕上がっている。
サイケな雰囲気を感じるアレンジや、意味よりも語感を重視した歌詞などは、まさに陽水と民生の持ち味を存分に発揮したものになっていて、そこにキョンキョンの余裕感のあるパフォーマンスが見事にハマった、クセになるような一曲だ。

昨年、長年所属した事務所を離れ、プロデュース業に専念することを発表した小泉今日子。
アイドルの新たな路線を確立してきた彼女だけに、新たな事業にも注目しつつ、彼女自身の今後にも注目したいところだ。

月ひとしずく
カテゴリ: J-Pop




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Crazy Funky Down / 林田健司
1994年11月2日リリース
最高位:70位、売上:0.6万枚

Crazy Funky Down!
モーレツに Down!

テレビバラエティの定番コンテンツのひとつに、クイズ番組の存在がある。
現在でも安定した人気を誇る番組もあるが、90年代を代表するクイズ番組と言えば「マジカル頭脳パワー」だろう。
1990年から99年まで日本テレビ系で放送されていて、30%を超える視聴率を記録した時期もあるほど、社会現象となった人気バラエティだった。

今日はそんな、「マジカル頭脳パワー」のエンディングテーマに起用されていた曲を取り上げる。

林田健司は1991年にデビューした男性シンガーソングライター。
自身の曲よりも、他者に提供した曲の方が有名で、SMAPの「$10」や「青いイナズマ」をはじめ、KinKi Kidsや関ジャニ∞といったジャニーズアイドルの楽曲や、ブラックビスケッツの「STAMINA」など、ヒット作を多く生み出している。

「Crazy Funky Down」は、1994年11月にリリース。
直後に発売のアルバム「RAPHLES V」からの先行シングルだった。
前述の通り「マジカル頭脳パワー」のエンディングテーマに起用された。
ジャニーズアイドルに楽曲を多く提供している縁もあって、この曲もジャニーズのライブなどで度々カバーされている。
タイトル通り、ファンクテイストのアレンジが光る、ノリのいいアッパーチューンに仕上がっている。
マイケルジャクソンばりのシャウトから始まり、重低音の効いたハネたサウンドに、彼のハスキーなボーカルが軽快にキマっている、まさにファンキーな一曲だ。

近年では、自身もファンであるヤクルトスワローズのテーマソング「We Are The Swallows」を作詞作曲歌唱し、こちらは現在でもスタジアムなどで使用されている。
提供曲の方が有名ではあるが、自身で歌った作品も名作揃いなので、是非ともチェックしてほしい。


ゴールデン☆ベスト 林田健司



90年代にリリースしたシングルナンバーを1日1曲レビューしていきます。

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負けないBroken Heart / 松田樹利亜
1994年10月25日リリース
最高位:14位、売上:5.0万枚

負けないBroken Heart
夢と現実 裏表 気が遠くなる

90年代前半には、ガールポップブームというものがあった。
アイドル性もありながら、自身で楽曲制作にも携わる女性シンガーのことをそう呼んでいた。
ソニーマガジンズから発行された雑誌「GiRLPOP」も話題となり、森高千里、永井真理子、谷村有美、久宝留理子といったソロ歌手が人気を獲得した。

今日は、そんなガールポップ全盛期に出現した、元アイドルの女性シンガーの曲を取り上げる。

松田樹利亜は1993年にデビューの女性アーティスト。
元々子役出身で、1990年にアイドルグループ「BABY'S」の一員としてデビュー。
92年に解散後にソロデビューする運びとなった。
2枚目のシングル「だまってないで」がスマッシュヒットとなり、その後発表のファーストアルバム「JULIA I」がチャート2位を記録する大ヒットとなった。

「負けないBroken Heart」は1994年10月にリリース。
同年、藤谷美和子とのデュエット曲「愛が生まれた日」でミリオンセールスを記録した大内義昭が曲を手がけた(作詞では松田樹利亜自身も参加)。
当時西武ライオンズに在籍していた、若き日の清原和博が出演のエースコック「スーパーカップ」のCMソングに起用された。
華やかなギターリフから始まる、突き抜けるように明るいロックテイストなナンバーに仕上がっている。
広がりのある歌メロに、エネルギッシュな彼女の歌声が乗り、爽快な気分にさせてくれる一曲だ。

その後ロックに傾倒した音楽性を見せるが、事務所移籍などもあり、暫く日の目を見ない時期もあった彼女だが、近年はライブを中心に音楽活動を精力的に行っている。


ゴールデン☆ベスト



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スパイダー / スピッツ
1994年10月26日リリース(8cm盤)
2000年6月28日再発売(12cm盤)
最高位:34位、売上:3.3万枚

だからもっと遠くまで君を
奪って逃げる

昨日はNHKの朝ドラにかつて使用された曲を取り上げたが、今日は先月まで放映されていた「なつぞら」の主題歌を担当していたスピッツの曲を取り上げる。

1991年にデビューした4人組ロックバンド、スピッツ。
1995年に「ロビンソン」、96年には「空も飛べるはず」(発売は94年だが、この年にドラマ主題歌に起用された)、「チェリー」が立て続けにヒット。
その後もコンスタントに作品を発表し続け、現在でも安定した人気を誇っている。

「スパイダー」は彼らがブレイクする直前でもある1994年10月にリリース。
この一か月前に発表したアルバム「空の飛び方」からのシングルカットだった。
スピッツはシングルカットされた楽曲が後に人気になるパターンが多く、この曲や「君が思い出になる前に」「楓」「春の歌」などは全部前出のアルバムからの作品だ。

そんな「スパイダー」だが、アコースティックギターの軽快なストロークから始まる、キャッチーなロックチューンに仕上がっている。
ドライブで流したくなるような疾走感のあるアレンジに、意味深な歌詞が絶妙に絡み合う、スピッツのいい所を詰め込んだ一曲だ。
その歌詞は、先日放送されていた音楽番組「関ジャム」のスピッツ特集でも取り上げられていたが、改めて考察したいほど、さまざまな解釈ができる独特で深みのある草野マサムネの詞の世界観を、存分に味わえる作品になっている。

朝ドラ「なつぞら」の主題歌の「優しいあの子」も収録したアルバム「見っけ」が好調のスピッツ。
明日18日には「ミュージックステーション」にも出演予定だ。

スパイダー
カテゴリ: J-Pop





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