Rhapsody in Yellow

音楽雑談をメインにしたブログ。

2019年11月


90年代にリリースしたシングルナンバーを1日1曲レビューしていきます。

本日のナンバーはこちら。

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1/3の純情な感情 / SIAM SHADE
1997年11月27日リリース(8cm盤)
2007年11月14日再発売(12cm盤)
最高位:3位、売上:69.8万枚

壊れるほど愛しても
1/3も伝わらない

昨日は、90年代にミリオンセールスを記録したアニメソングを取り上げたが、今日も同じくアニメタイアップにより知名度を上げたバンドの曲を取り上げる。

SIAM SHADEは1995年にメジャーデビューした5人組ロックバンド。
2002年に解散後も、何度か再結成を果たしている。

そんな彼らの代表曲と言えば、「1/3の純情な感情」だろう。
1997年11月に6枚目のシングルとしてリリース。
人気アニメ「るろうに剣心」のエンディングテーマに起用され、翌98年の初頭にTOP3入りを果たすロングヒットとなった。

キャッチーなメロディーに、彼らの持ち味でもある演奏力の高さを感じるバンドアレンジが耳に残る、アッパーチューンに仕上がっている。
ギターソロ部分では変拍子になっていて、抑揚のついたリズムの変化がアクセントになっている。
アニメソングということもあり、親しみやすい部分も多いが、細かなところも拘った、深みのある一曲だ。

「1/3の純情な感情」が特段に売り上げを伸ばした為(他にもTOP10ヒットも存在するが)、彼らの知名度がこの曲一択になってしまったのが少し惜しいところだ。
このバンドの演奏技術の高さは、同業者の間でも話題になっていて、解散後にさまざまなアーティストのサポートとして元メンバーの名前をよく見かけている。
そんな彼らの他の楽曲も、この「1/3の純情な感情」をきっかけに、もっと知られてほしいところだ。

1/3の純情な感情
カテゴリ: ロック




90年代にリリースしたシングルナンバーを1日1曲レビューしていきます。

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ゆずれない願い / 田村直美
1994年11月9日リリース
最高位:7位、売上:109.2万枚

色褪せない心の地図
光にかざそう

日本が世界に誇れるカルチャーといえば、アニメが挙がるだろう。
今や若者のトレンドの中心にあるアニメだが、それを彩るアニメソングにもヒット作が多い。
近年は、大物アーティストが提供したり、声優が歌った作品が人気になったりと、形はさまざまだ。

今日は、90年代にアニメタイアップになり、ミリオンヒットを記録した曲を取り上げる。

田村直美は1994年にソロデビューした女性シンガーソングライター。
それ以前はロックバンド「PEARL」のボーカルとして、1987年から活動していた。

彼女の最大ヒットソングと言えば「ゆずれない願い」だ。
1994年11月にリリースされ、アニメ「魔法騎士レイヤーズ」のオープニングテーマ曲に起用された。
この前作「永遠の一秒」で初のTOP10入りを果たして、人気上昇中の時期での発表だった。
翌95年にわたりロングヒットとなり、最終的にはミリオンセールスとなった。

広がりのあるキャッチーな歌メロや、ポップなバンドサウンドが痛快に響く、アッパーチューンに仕上がっている。
パワフルな彼女の歌声は、明るい気分にさせてくれる軽快なアレンジにぴったりハマっていて、耳に残る作品になった。
アニメ人気も勿論あったが、それ以上に曲のパンチがあったことも、ヒットの要因と言える。

今月でこの「ゆずれない願い」からリリース25周年を迎え、記念ライブを行った彼女。
現在も衰えずにエネルギッシュな歌声を聴かせてくれている。

ゆずれない願い
カテゴリ: ロック




90年代にリリースしたシングルナンバーを1日1曲レビューしていきます。

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たかが愛 / 中島みゆき
1996年11月21日リリース
最高位:32位、売上:5.6万枚

捨ててしまえない
たかが愛

現在、テレビ朝日で放送されているドラマ「やすらぎの刻~道」。
来年3月まで続く長編作品で、その主題歌を担当しているのが中島みゆきだ。

彼女の作品は、これまでにも多数のドラマに起用され、どれも話題となっている。
今日は、そんな中島みゆきの曲を取り上げる。

1975年にデビューした彼女は、これまでに「時代」「わかれうた」「悪女」「浅い眠り」「空と君のあいだに」「旅人のうた」「地上の星」「銀の龍の背に乗って」「麦の唄」といった、大ヒット作を各年代ごとに生み出してきた。
近年では、元々はアルバムの収録曲だった「糸」が、多数のアーティストにカバーされている。

「たかが愛」は1996年11月にリリース。
アルバム「パラダイス・カフェ」からシングルカットされた。
テレビ朝日系の刑事ドラマ「はみだし刑事情熱系」の主題歌に起用された。

優しさが染みわたるバンドアレンジに、普段よりは抑え目な彼女のボーカルで、愛の本質を突いた歌詞が胸に響くミディアムナンバーに仕上がっている。
後半にいくにつれてゆるやかに盛り上がっていき、シンセやギターの細かい変化や、熱が入るような歌唱など、凝ったアレンジが印象的な一曲だ。
90年代の中島みゆきというと、ミリオンヒットの「浅い眠り」や「空と君のあいだに」、「旅人のうた」、名曲「糸」といったインパクトの強い作品が多く、どうしても印象が薄れてしまいがちのこの曲だが、じわじわと深く彼女の世界観を堪能したい人におすすめな、隠れた名作だ。

来年、デビュー45周年を迎える中島みゆき。
来年の頭には早速、オリジナルアルバム「CONTRALTO」のリリースが控えている。
まもなく半世紀を迎える彼女の活動に、まだまだ期待したいところだ。

たかが愛
カテゴリ: J-Pop




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雨音 / 久保田利伸
1991年11月1日リリース(8cm盤)
2005年8月24日再発売(12cm盤)
最高位:34位、売上:3.9万枚(8cm盤)

さあ雨よ 激しく打て
ぼくのこの窓を

本日、4年ぶりとなるオリジナルアルバム「Beautiful People」をリリースする久保田利伸。

アマチュア時代からアーティストへの楽曲提供を行っていて、1986年にメジャーデビュー後は、日本のR&Bミュージック界を牽引する活躍を見せてきた。
「Missing」や「You were mine」「LA・LA・LA LOVE SONG」といった名曲を生み出してきた、日本を代表するソウルシンガーだ。

「雨音」は1991年11月にリリース。
この年の9月に発表のアルバム「KUBOJAH」からシングルカットされた。
カメリアダイアモンドのCMソングに起用された。
この時期の久保田利伸はレゲエミュージックに傾倒していて、前述のアルバムからリカットされたこの「雨音」も、その影響が色濃く出ている。

雨という物哀しいイメージが浮かぶ、メロウなバラードナンバーに仕上がっている。
レゲエの心地いいリズムに、彼の巧みなボーカルが胸に染みる、雨の情景をうまく表現した一曲だ。

彼の作品には雨をテーマにした曲が多い。
ジメジメとした気分になる天気を、時にはドラマティックに、はたまたメロウに、彼は料理してくれる。
是非とも、雨が降る日には彼の音楽を手にとってみてほしい。

雨音
カテゴリ: R&B/ソウル




90年代にリリースしたシングルナンバーを1日1曲レビューしていきます。

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LOVE SONG / DIE IN CRIES
1993年11月21日リリース
最高位:56位、売上:1.2万枚

夢に咲いた詩のように
恋をしよう

バンドが解散した後に、また別のバンドを結成したり、別のバンドに加入することはよくある話だ。

ここ数日取り上げているバンドブーム期に生まれた数多のバンドメンバー達も、解散や結成を繰り返してキャリアを重ねてきた人が多い。

今日は、人気バンドメンバーが解散後に立ち上げたロックバンドの曲を取り上げる。

DIE IN CRIESは1992年にデビューした4人組バンド。
元々それぞれ別々に活動していて、D'ERLANGERのボーカルだったKYO、MAD CAPSULE MARKETSのギターだったSHIN(室姫深)、ZI:KILLのドラムだったYUKIHIRO、そして後にELTのギタリストになる伊藤一朗とバンドを組んでいたベーシストTAKASHIといった、キャリアを積んできたメンバーが集結した。

「LOVE SONG」は1993年11月にリリース。
翌月発売のセルフカバーアルバム「Classique Ave.の飛べない鳩」の先行シングルだった。
彼らにとってこの93年というのは、初の日本武道館ライブを成功させていて、バンドとして絶頂期だった。

ビートの効いたバンドサウンドに、キャッチーな歌メロが心地いい、爽やかなロックナンバーに仕上がっている。
当時の流行でもあったシンセアレンジに、無骨なKYOのボーカルが一際光る、耳に残る一曲だ。

1995年に惜しまれつつも解散。
ボーカルKYOはソロを経て再びD'ERLANGERとして活動を再開させた。
そして、ドラムのYUKIHIROは98年にL'Arc~en~Cielに加入し、一躍有名となった。

室姫深やTAKASHIも、ラルクのKenやTETSUYAのソロ作品に携わったり、KYO率いるD'ERLANGERのトリビュートアルバムにはHYDEが参加したりと、DIE IN CRIESのメンバーはそれぞれラルクにゆかりがある。


THANX-ベスト・オブ・ダイ・イン・・クライズ


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